
「介護施設でもAIを活用した方がいい」
最近、そんな話を聞く機会が増えてきました。でも、いきなり全職員に有料版のChatGPTを導入したり、本格的なAIシステムを入れたりする必要はありません。
私がおすすめしたいのは、まず無料版のChatGPTを使って、職員がAIに慣れることから始めることです。
まずは「使ってみる」ことが大切
ChatGPTは、実際に触ってみないと便利さがなかなか伝わりません。「AIって難しそう」「何を聞けばいいかわからない」「自分の仕事には関係なさそう」最初はそう感じる職員も多いと思います。だからこそ、難しいことから始める必要はありません。
まず、Google検索やYahoo検索を、ChatGPT検索に変えることから慣れればいいんです!
慣れてきたら、
- 会議のメモを読みやすくまとめてもらう
- 家族への案内文を作ってもらう
- 研修報告書の文章を整えてもらう
- レクリエーションのアイデアを考えてもらう
- Excelの使い方を質問する
- 職員募集の文章を考えてもらう
このような身近な仕事で使えるようになると、便利さを感じてもらえると思います。
今日は、訪問介護事業所の管理者とサ責の方に研修してきました。訪問で食事作りの時に、「冷蔵庫の中の写メを撮って、GPTに何を作ればいい?レシピも教えて!」って聞けばいいんだよ。って教えて目の前で見せたら驚いていました。

一度「これ、便利だな」と実感すると、職員自身が「これにも使えるかな?」と考えるようになります。AI活用で最初に大切なのは、高度な使い方を覚えることではなく、AIに質問することに慣れることです。新しい機器を買う必要もありません。
介護施設の場合、事務所には職員が使えるパソコンがあるところが多いと思います。また、介護現場にも記録用などのタブレットが導入されている施設が増えています。まずは、それを利用すればいいと思います。事務所のパソコンからChatGPTを開いて、「この文章を家族向けに分かりやすくしてください」と入力してみる。

現場のタブレットから、「高齢者施設でできる夏祭りのレクリエーションを10個考えて」と聞いてみる。これだけでも立派なAI活用です。最初から新しい設備投資をする必要はありません。今施設にあるパソコンやタブレットを使って始めればいいのです。
無料版でもかなり使えます
ChatGPTは無料でも、サインインしなくてもある程度利用できます。利用回数などに一定の制限はありますが、介護施設の職員がAIに慣れるためには十分な機能があります。文章作成、文章の要約、アイデア出し、質問への回答など、日常業務で役立つ使い方をかなり試すことができます。

最初から「全職員分の有料契約をしよう」と考えるより、無料版で試す→よく使う職員が出てくる→効果が確認できたら有料版を検討する、という順番の方が導入しやすいと思います。
まず1人、2人から始めてもいい
全職員に一日に「今日からChatGPTを使ってください」と言っても、なかなか定着しません。
まずは施設長、事務員、生活相談員、ケアマネ、ユニットリーダーなど、比較的パソコンを使う機会が多い職員から始めてみるのもいいでしょう。
その職員が、「議事録が30分早くできた」「文章を考える時間が減った」「研修資料を作るのが楽になった」という経験をすると、それを見た他の職員にも自然と広がっていきます。AI導入というと大げさに聞こえますが、最初はそれくらいでいいと思います。
AI導入の第一歩は「慣れること」
介護業界では、これからAIを使う場面が確実に増えていくと思います。だからといって、最初から難しいAIシステムを導入する必要はありません。まずは無料のChatGPTを開いて、職員が仕事の中で一つ質問してみる。そこから始めればいいのです。
「AIを導入する」のではなく、「職員がAIを使うことに慣れる」。これが介護施設のAI活用の一番最初のステップではないでしょうか。そして、小さな便利を一つずつ積み重ねていく。それが結果的に、介護現場の業務負担軽減や生産性向上につながっていくと思います。